はんこ屋さんが教えるはんこのこと

文学にハンコは必要!?知られていない小説家の印鑑事情

文章のプロでありそのペン先から数々の魅力的な文学を創作する小説家。

一見印鑑をあまり使わなさそうな職業ですが実はそうではありません。

特に日本ではサインの習慣がないため、自分の作品が自分が作ったものであることを証明するためにはんこを押すことがあります。

小説家が主に使うはんこは三種類あります。

一つ目は落款印(らっかんいん)です。

落款とは落成款識(らくせいかんし)の略語で、書画や詩を作成した際に作った時期や作者名、作製の動機などを作品に記す行為です。

その行為を簡略化するためにできたのが落款印です。

落款印は文学者の作品を研究するためには見落とせない要素です。落款印からはその作品が本当にその作者が作ったものなのか、そうであるならばいつの時期に作られたものなのかということが読み取れます。

特に落款印の中でも有名なのが夏目漱石のものです。

「坊ちゃん」や「三四郎」、「吾輩は猫である」など、数多くの小説を創り出した夏目漱石ですが、書画も嗜んでいました。

彼が完成した書画に押す落款印は非常に種類があり、現在見つかっているものだけで58個もあります。

また、個性的なデザインのものも多く、自分の干支であるウサギの彫刻がされたものや、とうがらしのヘタを使ったもの、また持病でおならが出て困るという悩みをしるしたものなど非常にユニークです。

二つ目は蔵書印です。

蔵書印とは自分の持っている本が自分のものであることを証明するための印で、本の最初か最後に押されることが多いです。

小説家や文学者は文章を扱う職業であるため、所有している書籍もたくさんあります。

また、図書館やネットもなかった時代では小説家同士の本の貸し借りも多かったため、自分の財産である本の所有をわかりやすくするために用いられていました。

三つ目は書籍などへの検印です。

検印は自分が書いた小説の奥付に発行部数を確認するために押すものです。

もともとは明治の初期に教科書の海賊版が多数発行されたため、その対策として行われていましたが、やがて小説家も真似るようになりました。

最初に導入した小説家は森鴎外と言われており、明治25年に刊行された「美奈和集」で検印がされています。

現在では検印を著者本人が行うことは少ないですが数少ないですが自分で検印を行っている小説家もいます。

このように文学の世界でも印鑑はさまざまな場面で用いられています。

言葉のプロだけあってそのデザインや書体にもこだわったはんこが多数あります。

有名な小説家の落款集も発行されているので見てみるのも面白いですね。

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