たとえば人によっては生まれた時に両親や祖父母が記念の印鑑を作ってくれたという場合や、成人や就職をきっかけとして作ったという場合など、メモリアル的な意味合いを持つ場合も多いのです。
しかし、そのように子どもの頃や若い年齢ではんこを作製する場合、問題が生じてしまう場合もあります。それははんこを作る対象の人の性別が女性である場合です。女性の場合、結婚をすると苗字を夫の姓にすることが多いのですが、その場合に旧姓で作っていると使えなくなってしまい、せっかく良いものを作って持っていても無駄になってしまうのです。
そこでそのような場合に対応するために、女性は姓ではなく下の名前で作るという方法が考えられます。そうすればたとえ結婚によって姓が変わったり、結婚を記念して作製し離婚したとしても手持ちのものを使うことができますので、メモリアルとして作る時に一生使える良い素材のものを選ぶことにも躊躇しなくなります。
ただし、それを実印や銀行印など、自分の正式な印鑑として使う予定がある場合にはいくつか守るべきポイントがありますので作製の際には気をつけましょう。
まず、その1つ目のポイントは印鑑の印影にイラストや絵柄などを入れないということです。イラストや絵柄のあるものは認め印としてはたいていの場合、利用することが可能ですし、最近は多くの銀行で銀行印として使用することもできるようになってきました。しかし、実印としては多くの自治体で認められないことが多く、せっかく一生ものの良いものを作って持っていても使えないという事態に陥ってしまうのです。しかし、どうしてもイラストや絵柄の入ったものを作りたいのであれば、認め印や銀行印としてだけ使うというように割り切って作製を依頼すると良いでしょう。
また、実印として一生涯使っていこうと考えるならば、ある程度丈夫な素材で作製を依頼するというのも大切なポイントです。たとえば長く使い続けたために外枠が大きく欠損してしまった場合は実印としての使用ができなくなります。ですので、欠けたり割れたりしそうな木の素材を使ったものは実印としての使用を考えるならば避けた方が無難なのです。実印や銀行印などを作る際には専門店などに作製を依頼すればそのような問題の少ない素材を提案してくれますので、使用目的などを明らかにした上で相談してみてはいかがでしょうか。