はんこ(判子)にはさまざまな種類があり、日常生活を送るうえで、その時々でそれぞれの判子がそれぞれの役割を持っています。大きく個人用と会社用とそれ以外の趣味のものとに分かれます。個人用のものとしてもっとも重要とされているものが実印です。住民登録している市区町村の役所や役場に印鑑登録の申請をして受理されたものをいい、ひとりひとつだけ持つことができます。夫婦で同じものもを登録することや複数登録することはできません。次いで金融機関を利用する際に利用する銀行印です。おおよそ姓のみが印刷されております。最も多く使われるものが認印で、姓のみが印刷されており捺印すると実印に近い重い責任があります。会社のものとしては実印と銀行印、そして役職名の入った役職員や企業名や団体名の印刷された角印があります。趣味のものには雅号が印刷されている落款印や書物に押す蔵書印などがあります。
これらを製作して販売するためには特別な資格は存在していません。しかし、はんこを作るうえでの技術を証明する資格はあります。実印などのひとつしか持たない重要なものには、機械で量産されているものよりも資格を所有している印象業者に彫ってもらうと良いです。
国家資格としては、印章彫刻技能士というものがあります。印章とは実印や銀行印、角印、認印などの印鑑のことをいい、日常的に使用する印鑑の製作するための技術を認定して写真付きの合格証書がもらえます。木口彫刻作業とゴム印彫刻作業とのふたつに分かれ、それぞれ1級と2級があり、年2回各都道府県で試験が行われます。年齢制限や学歴を問われることはありませんが、2級の試験を受けるためには2年以上の実務経験が、1級の試験を受けるためには7年以上の実務経験が必要です。ただし定められた養成機関や課程を修了している場合にはこの期間を短縮できる場合もあります。試験内容は学科試験と実技試験とに分かれ、学科試験では印章一般、印章彫刻法一般、印章文字などといった6科目の試験があります。実技試験では木口彫刻作業かゴム印彫刻作業のいずれから選択します。木口彫刻作業の場合、柘材で1級ならば16文字、2級ならば9文字の彫刻をします。
変わった資格としては日本イレイサ―スタンプ振興会という団体が行う消しゴムはんこの技能認定制度という民間資格があります。初級、中級、上級とに分かれており、上級の資格を取ると消しゴム判子作家としての販売活動や講師活動に広く携われるようになります。
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